コラム サクラみらいポケット

自分のちょっとした行動で周りの見る目も変わる

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突然ですが「職人は仕事を教えない」や「仕事は盗む物だ」と聞いた事があると思います。

皆さんが働いている職場にはQC工程表、作業標準書、作業手順書、品質ポイントなどがあり、それらを教育してもらい、ルールを守ることで、誰が作業しても安定した品質の製品を提供しています。

 

鳶職をしていました

今はどうか分かりませんが私が二十代半ばのころ働いていた建築の職人時代は、仕事を教えてもらえませんでした。そのころの話を少ししたいと思います。

私が働いていたのは鳶職(とびしょく)です。鳶職と言っても色々な種類があり、足場を専門にする足場鳶、ビル建設など鉄骨を組み立てる鉄骨鳶、大型機械や空調設備など重量物の設置、解体を行う重量鳶、橋や鉄塔など特殊な建物を手掛ける橋梁(きょうりょう)鳶などがあります。

仕事がクソつまらない

私は鍛冶鳶(かじとび)をしていました。

鍛冶鳶とは図面を見て鉄骨を組んだり、床面のデッキプレートを張ったりボルトの本締めをしたりと鳶全般をします。

建築の職人って怖い人のイメージがありませんか?

事実、ヤ〇〇の人、右寄りの人など怖い人が多かったです。

大きい現場になると色んな工事関係者が働いています。

もめ事も多く、上着を脱いで体の絵柄を見せ合いながらもめている人や、馬鹿にされたと言って翌日ドスを持ってきて追い掛け回したりと、今では考えられない事が起きていました。もはや事件です。

 

日々の出来事は面白かったですが、仕事はクソつまらなかったです。

何故かと言えば親方の手元で、「あれ取って来いや」「あれやれ、これやれ」と使い走りの毎日でした。

そのうち仕事の流れも分かってきて、命令ばかりされるのも頭にくるので、何をすればいいのか、それには何が必要か、いつやるのかなど自分で考え行動する様にしました。

「職人は仕事を教えない」ではなかった

ある日の昼休みの時に親方に「ガス切断の練習をしたいんですけど使っていいですか」と伝え、許可をもらい練習していました。

すると親方が見に来ました。ガス切断は危険なので見に来たんですが、やり方のコツなどアドバイスをしてくれるようになりました。

「職人は仕事を教えない」ではなく「やる気の無い奴には教えない」でした。

その後は色んな仕事の話をしてくれましたし、仕事中の指示も「あれ取って来い」など手元仕事ではなくなっていきました。

 

ちょっとした考えや行動の変化でも、周りは気付いてくれます。

建築の職人、飲食関係の職人、色々な職人がいて、教える・教えないは違うかもしれませんが、一つ言える事は、やる気の無い奴や、人の話しを聞いて無い奴、聞く態度が悪い奴には誰でも教えたくないと思います。

また、自ら進んで学んだ事、覚えた事は何十年ぶりにやってみても意外と覚えていて出来たりします。

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