
「あの山を越えれば海が見える」は、小学校の国語の教科書に掲載されていたお話です。
小学生の国語の中で一番好きな話でした。(ちなみに二番目は、「スイミー」です。)
このコラムで取り上げた理由は、今まで困難な事があるとこの話を思い出し、自分自身の励みにしてきました。
皆様にもご参考にして頂きたく、取り上げさせて頂きました。
あらすじ
| ( ) 少年の心 | |
| ① 海を見た事が無い少年が、「あの山を越えれば海が見える」とおばあさんに教えてもらう。 | |
| ② 海をどうしても見たいので、準備を整えて山を登る。 | (心が弾む) |
| ③ 頂上に着いたが、山しか見えない。 | (少しの苦労は問題無い) |
| ④ あきらめずに、何度も山を越えても海は見えない。 | (まだまだ、諦めない) |
| ⑤ そのうち、海は無いのではないかと疑う。 | (辛い、疲れる、つまらない、海なんてどうでも良い) |
| ⑥ 次の山の頂上で、海が見えなければあきらめる。 | (自分自身の限界を決める。逃げ道を作る) |
| ⑦ 頂上に着いたが、海は見えない。 | (あきらめる。投げ出す) |
| ⑧ その場に寝転んで、空を見たら「カモメ」が飛んでいた。 | (いままで頑張って良かったと感じる) |
| ⑨ 海は、近い!!!また、山を登りに行く。 | (ゴールに向かって進む) |
以上があらすじになります。
あらすじを読んで、皆様はどう感じましたか?私は、仕事と重なってしまいます。

具体的に例えると、私が、樹脂めっきを行っている時のお話しをします。
樹脂めっきの道のり
| ( ):藤吉の心の叫び | ||
| 1年目 | 不良が多く、原因究明がまったく出来ない。 | (何も見えない、分からない) |
| 良品率が低いので、兎に角、製品を流し良品をキープ | (体力勝負) | |
| 家に着く時刻がかなり遅い。ぐっすり寝れない。 | (ミスが多くなり、イライラが止まらない) | |
| 追加生産は喜ぶべきなのですが、本当は辛かった。 | (とにかく、休みたい) | |
| 生産が終わる。次期生産に向けての対策を検討。 | (二度とこの辛さは繰り返さない!!!) | |
| 生産中の休日は部屋から出ない。「バイオハザード」ばかりやる。 | (YouTubeの動画位、上手くなる) | |
| 2年目 | 不具合を特定。良品率がUp。 | (一筋の光が見える) |
| コミュニケーションに真剣に悩む。 | (相手の目線で考える様になる) | |
| 人的ミスが目立つ。 | (発生原因は分かっているが止まらない) | |
| 生産が終わる。不具合の根本対策を進める。 | (不具合が無い仕組みを作る!!!) | |
| 今期 | 根本対策により、ほとんど良品として上がる。 | (達成感を噛みしめる) |
| 生産期間も1年目と比べ、約3割削減。 | (今までは、無駄が多かった。反省) | |
| 教育に動画などを活用し、分かり易くする。 | (口だけでは伝わらない) | |
| 生産が終わる。今までの頑張りが報われたと実感。 | (成功体験を実感) |
一年目は、どの方角に進めば良いか、まったく分からない状態でしたが、それでも決してあきらめませんでした。そして、3年目にしてやっと、頭の上に「カモメ(成功体験)」が飛び始めました。
「カモメ」が見えると、今まで行っていた頑張りが無駄ではなかった安堵があります。また、今までの苦労が、「良い経験」と感じたり、「自分が間違っていた事」に気づけるものです。
仕事を進める上で、自分がやっている事が正しいのか不安に思う事が多々あると思います。その中で、もがき苦しみ、投げ出さず、一歩一歩ずつ進んで行けば、得るものは必ずあります。そして、成功体験を実感するとおのずと道が見え、ゴールに近づくはずです。
樹脂めっきでは、周りの協力があったからこそ、ここ迄進める事が出来ました。当然、全員が決して足を止めずに何度も山を越えてきたからこそ、カモメはやってきました。
最後に、私の中で成功とは、周りに認められて初めて成功したと言えます。自分だけで、成功したと考えるのは、「自己満足」になります。私は、この事をさくらGSに入って学ぶ事が出来ました。
最後まで、読んで頂いて有難う御座いました。
