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「直感」VS「論理」

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「直感」と「論理」どちらが重要でしょうか?

私は日頃からこの二つに関して、意識をしながら仕事をしていることが多く、折角の機会なので記事にさせて頂きます。

私の経験則から言えば、人は多くの場合どちらかに偏った考え方を持っていると感じています。そしてその偏りは、その人の日々の言動や行動として現れているはずですが、自分自身ではそのことに無自覚であることもままあるようです。いつかの私がそうでした。

 

私の結論は、早い話がどっちも重要。ですが中々使いこなせない。

とりわけ、物事を考えるとき、入口、出口(主には出口)においては「直感」、途中経過は「論理」が重要だということです。

人はどちらの要素も必ず持っています。そして私は従来「直感型」の人間でした。(経験によりそう自覚する)イメージでいうと8:2ぐらいで「直感型」。

相対的に短期的なものの見方(瞬間重視)をし、目に見え、触れることができ、何よりも“具体的”を好む、“情”にも多くの力を注ぎ、熱量があり、主に攻めの姿勢、主観を重視する考え方です。

一方、「論理型」の人間とは、相対的に中長期的なものの見方(将来重視)をし、目に見えず、触れることもできない、“抽象的”な表現を好む、“情”とは距離を置き、熱量などの概念は軽視しがち、主に守りの姿勢、客観性を重視する考え方です。

(注:あくまで傾向であり、全ての人に当てはまるわけではない)

 

従来「直感型」であった私は大人になり圧倒的に後者の「論理型」の考えに支配されることが多くなりました。

目の前のことだけを考え、突き進んでいた若かりしいつかの自分よりも、ずっとずっと成長している自分が今ここにいるはずなんですが、そうも「思い切れない」自分がいるのもまた何とも言えない気分なのです。

その理由の一つが、大人になり「論理型」の思考を鍛えてきたある種の弊害だとも思っています。

なら「直感」も鍛えればいいじゃないか?という声も聞こえそうですが、そもそも「直感」とは“センス”に近い話であり、本質的には鍛えられるものはでないというのが私の考え。

しかし「論理型」は確実に鍛えることができます。体系的に学んだことのある人であれば、これらの説明は不要です。(論理思考を鍛える話は割愛します)

 

う~ん。。私は大人になるほどに“決める”ことができず、直感が鈍ってきたのか?

しかし、よく周りを見渡せば「直感型」の有能な人達がいることに私は気付いています。

もちろんこの会社の中においてもです。

 

今日はこの「直感型」「論理型」が垣間見える著名人(ビジネス界)の発言録を少し紹介したいと思います。

 

近年何かと話題を振りまいていたZOZO社長の前澤氏と、ユニクロを展開するファーストリテイリング会長兼社長柳井氏とのやり取り。2008年柳井氏の講演後に前澤氏が手を上げこう質問をしたそうです。(論理型の発言:柳井氏)

 

前澤氏「なぜ柳井さんは数字や規模ばかり気にされるのですか。私は売り上げや利益の話よりも、ファーストリテイリングの理念やお客様にどのような価値を提供していくか、柳井さんの話を聞きたいです」

柳井氏「君は、自分の会社で数字をつくってから言いなさい」

 

論理型の定型文のようですが、至極当然の話です。“定量”で語れということ。

しかし前澤氏の言う、「理念」や「提供価値」を語ることは無意味なことでしょうか?

(柳井氏は無意味とは言ってませんし、この場での柳井氏の発言は的を得たものであったと思いますが。)

 

対して、ソフトバンクグループ率いる孫正義会長の発言録を紹介します。

部下を叱責するシーンなどで主に発言されていたようです。(直感型の発言)

 

孫氏「フォースを感じろ!」「フォースを使え!」

(注:フォースとは、スター・ウォーズに登場するジェダイの騎士の使う特殊能力)

 

これはいわゆるジョークではなく、本気での発言である(そうです。)

少し具体化すると「フォースで数字がわかるようになれ」というようなことを発言されているそうです。

そろそろ私の直属の上司もフォースを使い始めそうです。(これはジョーク?です)

(上司を観察すれば以外に直感も鍛えられるかも!?そんな雰囲気をもった上司です)

 

そもそも孫会長は、めちゃくちゃロジカルな考えをもった経営者。そんな人が本気でフォース(直感)を語ることに、とっても面白さと興味深さを感じてしまいました。

 

冒頭の結論通り、

  1. 物事を思考する「入口」では、思い切った仮説を立てるため“直感”を働かせ
  2. 思考する過程でこれでもかとロジカル(論理的)に分析をし、
  3. 「出口」で“直感”を信じ、迷いなく決断をし、実行する。

これが今、私の思う直感と論理の理想のハイブリッド型。

これを場面に応じてうまく使いこなすことができた時、もはや私は“フォース”を使っているのかもしれません。(こんなことを言って頭がおかしくなってないことを祈るばかりです)

会社の中を見渡せば、この出口での“直感”が優れている人がいるようです。

あらためて、自分の周りをしっかり観察してみようと思いました。

 

今あなたはどっち型ですか?

今回この記事を読んで頂き、自身の日頃の思考タイプ・発言・行動を振り振り返り「直感型」or「論理型」という型に敢えてはめてみる機会として頂けると幸いです。

 

営業部 岡 秀孝

 

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