2021年度4月に辞令を頂き、製造部横浜2F製造課から技術部技術開発課に異動になりました、栖原です。
所属が技術開発課になり約半年、取り組んでいる事を紹介したいと思います。
項目として
- 横浜工場各ラインで使用している部品一覧表作成・重要部品ピックアップ。
- 新規設備導入に向けての試作実験。(Cuエッチング処理設備)。
- 薬液コスト削減・作業効率性UPが想定できる薬品の実験装置作成。
- 資料作成。(テスト計画書、結果報告書、会議議事録等々)
細かく紹介すると長くなってしまうので、簡単に4つ紹介します。
1. 横浜工場各ラインで使用している機械部品一覧表の作成・重要部品ピックアップ。
目的として、誰が見てもすぐに調べられる機械部品一覧表の作成。
各ラインで保管している機械取扱説明書の機械部品一覧表のデータ化をし、必要な機械部品の品番品名が調べられるように作成しました。また発注先メーカー・納期・価格も調べられるようになっています。
各ラインに展開していますので、気になる方はライン責任者に聞いてみて下さい。
2. 新規設備導入に向けての試作実験。(Cuエッチング処理設備)
目的として、2022年1月から量産が予定されている製品に対しての設備機構の確認と選定を目的とした試作実験です。新規設備はCuエッチング処理専用機となっており、さくらGSとして今回のエッチング処理法での設備導入が初の試みとなります。
現在行っている試作実験は、自社でのエッチング処理の実績とノウハウ、機械設備メーカー様2社から頂いた設備機構のアドバイスを融合させて、想定される設備機構を実機サイズからミニチュアサイズにスケールダウンし試作実験を行っています。現状として2種類(キヤリア式・連続式)の設備機構を想定しており試作実験中です。エッチング処理に関しての詳細は会社HPや前回の技術部コラムに掲載しているので読んで頂ければ幸いです。
3.薬液コスト削減・作業効率性UPが想定できる薬品の実験装置作成。
目的として、エッチング処理で使用している薬液を3種類から1種類に変更をして薬液コスト削減と作業効率性UPが可能なのか確かめる為の実験装置。
現状のCuエッチング処理方法(薬液3種類使用)はビーカーやコンテナに薬液を建浴して、品物を治具に固定し浸漬揺動処理をしていましたが、今回作成した装置は浸漬揺動処理方法ではなく、薬液をスプレーノズルから噴霧してエッチング処理が可能なスプレー式エッチング処理機(薬液1種類のみ使用)になっています。
設備メーカーが販売している装置や薬剤メーカーが使用している装置を真似して、一から設計して作成しました。

写真① 塩ビ材透明を使用して本体枠作成。
写真② 本体枠を溶接で固定し配管を組み動作確認。
赤〇(小) 噴霧液が出るノズル。
赤〇(大) 品物を置き前後にスライドさせて噴霧液を当て処理を行う。
試作処理は現段階では行えておらず、部品入荷待ち状態です。試作処理結果詳細は追ってご報告いたします。
4.資料作成。(試作実験計画書、結果報告書、会議議事録等々)
目的として、細かく計画を立てスムーズに物事が進められるように資料作成をする。行った事の実績を記録に残す事。
製造部から技術部になり、一番苦労している事です。製造の時も計画を立てて行動するよう心掛けていましたが、製造での感覚で実際に計画を立てて実行する事は難しく、多角的な視点を持ちながら情報を集めていかなくてはならないと感じています。また資料を作る際も、誰が見てもわかるような資料を作成することもまだまだ慣れておらず、私自身の成長課題の一つです。ですが、恵まれている事に社内には部門関係なく、私自身が苦手な分野で悩んでいる時や困っている時に助けて下さる上司や先輩後輩社員が多くいるので、とても助かっていますし日々勉強になっています。いつも御指導して下さり、ありがとうございます。
最後に
入社して約11年間を製造として積み上げ、今まで色々な経験をさせて頂きました。毎日現場作業をしながら頭の中で「こんな機械設備にしたらどうなるか、効率良く作業出来ないかな」など考え、それらを土曜出勤日や手が空いた時に試作実験や機械設備に知識がある方に問い合わせして確認し改善活動を行ってきました。失敗する事は多くありましたが、失敗する中で学べる事が多く結果的に自分自身の成長に繋がり、仕事の楽しさを学びました。ですから製造部での経験が私の誇りであり、それを土台に技術部としてラインの設備的な改善活動に関わる事や新たな技術での設備設計を将来的に行えていく事が私の1つの目標です。
技術部としての成長課題が多くある私ですが、クリアできるよう日々努力していきます。また上司に言っていただいた自分自身の長所を伸ばし、会社に貢献できる・新技術展開が出来る人材になっていきたいと思っています。以上 技術部 栖原健史