営業部の座間覚です。簡単に自己紹介をさせて頂きます。
今年で勤続16年目。入社当初の配属は綱島工場で、綱島2G(エレベーター式自動亜鉛めっきライン)において、上げ場から経験し、その後、綱島4G(無電解ニッケルめっきライン)や、綱島品質管理課を経て、現在の営業部に至ります。
そんな私ですが、今回は営業部内での私の主な業務をご紹介したいと思います。
営業部といっても現在の私の場合は、いわゆる営業マンとして、飛び込みで新規のお客様や案件を獲得するといった業務ではなく、既存のお客様に寄り添って、お客様のお困り事を深堀し解決していく事で、新たな案件の獲得や、新たな外注先を獲得しています。
ここで、現在までに獲得した主な案件をご紹介したいと思います。
案件①:めっき処理+クリア塗装

お困り事:ラッカースプレーにてお客様社内でクリアを施工。手間が掛かるので外部に委託したいとの希望であった。
解決までの経緯:前工程のめっき処理からクリア塗装処理までを一括して受けて欲しいと相談を受けた。当社内において、片手間で塗装を施すのは、品質の安定性的にも難しいと判断し、外注先(ヨコハマコーティング様)を選定。品質的にも厳しい製品ではなく、お客様の不満も特に無く現在に至っています。
案件②:機械加工(板金)+めっき処理

お困り事:めっき処理済の加工品を入手する事が多いお客様。めっき未処理で納入される加工品に対し、一括で委託する事で社内の省力化が狙い。
解決までの経緯:素材入手から機械加工、そして、めっき処理までを一括して受けて欲しいと相談を受けた。比較的安易な加工内容であった為、当社と取引のあった板金加工業者に相談し、新たな外注先(石井工業様)としてご協力頂く事となった。お客様の不満も特に無く現在に至っています。
上記、案件①及び②は、めっき処理工程の前後工程を取り入れ、お客様にとっても発注管理や受入検査の省力化や納期の短縮を図る事が可能となるメリットの上に成り立つ案件の事例となります。
案件③:バスバーコーティング

お困り事:当社外注にて錫めっきを施工した製品に、お客様手配にて樹脂コーティング施工。完成品において、めっき膨れと思われる事象が発見された。
解決までの経緯:当初は、めっきに対するクレームであったが、事象を確認するとめっき膨れではなく、被膜のリフロー(被膜が熔解)しているものと判明。原因はコーティング工程での加熱によるものだったが、現行コーティング業者がお客様の工程改善要求に非協力的であった為、相談があり、コーティング業者の選定・管理を含め当社に委託があった。その結果、客先要求を満足する業者(エポゾール様)を見つけ、調整や試作を経て量産に移行し、現在もお客様には満足頂いております。
案件④:カチオン電着塗装+焼付塗装

お困り事:現行の処理(パーカー処理+下塗り+上塗り焼付塗装)において、発錆が発生したが、現行の塗装業者がお客様の工程改善要求に非協力的であった。
解決までの経緯:めっき処理とは直接関係がなかったが、表面処理という事、当社に相談があり、当社と取引のあった東京メタルパック様と調整や試作を経て量産へ移行した。お客様に満足頂き、現在は同仕様、色違いの処理品の横展開を行っています。
上記、案件③及び④は、クレームが発端だったものもありますが、お客様が現状の品質や、業者の対応に不満を抱き、その不満を当社が解消する事で、案件とお客様からの信頼を獲得出来た事例となります。
私は、そんな事例について、外注先への発注から受入検査までを担っております。
最近では、発注業務による外注先への納引きもあり、実際に走り回ることも多い事や、品質検査では塗装品の外観検査など、めっき処理品の外観検査よりも細かく傷や瑕疵を確認しなければならない事に、加齢のせいか体力や視力が伴っていない事にショックを感じています。
また、上記では成功事例を挙げましたが、色々な失敗もありました。例えば、外注先と価格交渉をしても満足な回答を得られない事や、新規で探した外注先と細かい話を詰める所まで行っても、新規工程の保証が難しいとお客様からお断りされる事など、成注に至らない事も多くあります。
なかなか難しい事も多いですが、前職で学んだ機械加工の知識や、さくらGSで学んだめっきや、その他の表面処理の知識などを総動員して、日々の業務を頑張っています。
私は勤続15年を超えますが、表面処理の知識は奥が深く、まだまだ勉強が必要で、これから先も多様なお客様のニーズに応えるべく、精進していきたいと思います。
最後になりますが、現場の皆さんでも、こんな物が欲しいなど、何かを特注するようなお困り事があったら、是非相談して下さい。私の知識と外注様の技術力を総動員して解決策を一緒に考えましょう。
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。