管理部 林
昨今、いろいろな場面で「クラウド」という言葉を耳にする人も多いかと思います。でも、実際にクラウドが何なのかを知っている人はそうそういらっしゃらないのではないでしょうか?
この度、当社の基幹システムである「TLS2009」を改変し「クラウド化」することになり、現在ベンダーさんとプロジェクトが進行中です。実際にどんな形に変わるのかも含め皆さんにご紹介いたします。
クラウドとは?

正式にはクラウドコンピューティングと言います。
Wikipediaによれば
インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態である[1]。略してクラウドと呼ばれることも多く、cloud とは英語で「雲」を意味する。クラウドの世界的な普及でオンラインであれば必要な時に必要なサービスを受けられるようになり、あらゆる作業が効率化され、社会の創造性を高めることに成功した。
と説明がありますが、ちょっと意味がわからないですよね。
でも実はみなさんもすでに色々なクラウドサービスを使用しています。
スマートフォンの普及でよりインターネットが身近な時代となり、今ではなくてはならない存在になっているかと思います。このスマートフォンで提供されるサービスも多くはクラウドで成り立っています。例えば、Google Apps、Microsoft365、Slack、Dropboxなどのアプリや、はたまたソーシャルゲームなどもそうです。
スマートフォンのアプリの殆どは、どこかしらのクラウドサービス会社の「コンピューター資源」を利用し提供されており、ユーザーは「サービス」だけを享受しています。
クラウドのメリット
クラウドの対義語は、「オンプレミス」と言います。
これもWikipediaによれば
オンプレミス(英語: on-premises)とは[注 1]、情報システムのハードウェアを使用者(通常は企業)が自社保有物件やデータセンター等の設備内に設置・導入し、それらのリソースを主体的に管理する運用形態をいう。自社運用(型)、自社設置(型)、内部設置(型)とも訳される[1]。
と表記されています。つまり、自社内にサーバーが配置され、管理し、そこからサービス提供を受ける状態です。
では、それらを比較したとき、
クラウドにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
大きく分類すると以下のとおりです。
- コストが安い
- 拡張性が高い
- 情報共有が用意
- メンテナンス不要
- 信頼性向上
一方デメリットはなにかといえばクラウドとの間をつなぐインターネット環境に対してのリスクです。こちらは前述の通り格段に進化しており信頼性も上がっているためもはやデメリットとは言えないかもしれません。
もちろん、システムの稼働率というのはどのようなシステムでも100%ではありません。メンテナンスも含めればダウンタイムというのは必ず発生するものです。つい先日も大手銀行のシステムが何度も止まったりしていましたよね。
ですが、横浜工場のサーバールームで動かしているよりも、巨大なデータセンターで専門の業者が日々監視・メンテナンスをしている方が安全安心であるというのは言うまでもありません。
AWS (Amazon Web Service)

弊社のシステムではAWS(Amazon Web Service)というのを利用します。そう、皆さんがよく使うあのAmazonです。近年、ニュースでもよくGAFAという言葉を聞くことがありませんか?これは巨大プラットフォーム企業の頭文字をとったもので、内訳はGoogle、Apple、Facebook、Amazonです。こういった巨大企業は世界中に拠点(データセンター)があり、そこでクラウドサービスを展開しています。そして、その各地域のことをリージョンといい、弊社のシステムはAWSの日本リージョン(東京)に配置されます。公表はされていませんが、千葉の印西や横浜の磯子にあると言う話です。で、そのデータセンターの稼働率は99.999%。非常に高い信頼性を確保します。
ちなみに、このaws。一部の機能は無料で利用することができますので、興味のある方は↓からどうぞ。
基幹システム
少し話が変わりますが、当社の基幹システムはTLS2009という名の通り、2009年より稼働しています。すでに12年目。
一般的に会社のシステムは10年以内に入れ替えるべきと言われています。なぜなら、会社の内部環境も外部環境も日々変化していて、10年程度で大幅に入れ替えないとビジネスモデルが合わなくなってしまうためです。
実際、弊社も12年前にはあまりなかった協力メーカーさんへの発注が今や大幅に増え、その総額はライン1本分を超えるほどに成長しました。しかしながら、その協力メーカーさんへの発注購買機能は今のシステムにはありません。12年前にはそのニーズがなかったからです。
そういったニーズの変化に合わせ、今回クラウド化とともにシステムを一部改変する予定になっています。
今後は、クラウド化をして安定稼働した後に、環境変化に合わせて数年おきのマイナーアップデートをしていければいいと考えております。

システムの未来
コンピューターの世界は日々進化しています。処理能力はどんどん上がっており、以前はできなかったことが安価で気軽に利用できるようになってきています。今回のクラウドもそうですが、他にもAI(人工知能)やロボットなどの先進技術も今後利用していくことも、いずれ必ずあるはずです。そのために、管理部ではそういった技術に対してのアンテナを常に張り続けてまいります。
