私は昨年度より発足した安全衛生委員会の安全管理者として選任されました。
活動として月に一度の安全パトロールと安全衛生委員会を開催し、社員の皆さんが安全に作業のできるお手伝いをしています。
また本年度より安全衛生教育を開始いたしました。専門職研修で学んだことを活かすべく講師を担当していますが、不慣れな為悪戦苦闘をしております。

「安全」って??
そこで今回私のコラムとして安全についてお話したいと思います。
文字から意味を解いていきます。
「安」のウ冠は家を表します。家で女性がくつろいでいる様を表し、安らかという意味になります。
一方「全」は(すべて)と読み「欠けているものがない」「そろっている」という意味です。二つの意味が合わさり「安らかで、欠けているものがない」状態を表す熟語となります。
辞書を検索すると「危害または、損傷、損害を受ける恐れがないこと」と出てきます。
安全とは?と検索していたところとある企業の掲示板がヒットしました。
安全✙第一
皆さんの日々のルーティン作業においては作業標準であったり、作業手順(ルール)に沿って行われているので、危険を制御されている状態になります。
それを逸脱(いつだつ)したり、何か異常が発生した時いつもと違う行動をした時に災害の多くは発生しています。
工事現場等で「安全✙第一」という文字を見かけると思います。
1900年初頭、USスチールの社長は当時の「生産第一、品質第二、安全第三」という経営方針を抜本的に変革し、「安全第一、品質第二、生産第三」としました。
この方針が実行されると、労働災害はたちまち減少し、品質・生産も向上し景気の波に乗ったことにより、この安全第一という標語はアメリカ全土に、やがては世界中に広まりました。

私も過去に二度労働災害を発生させてしまいましたが、いずれも設備異常が発生した際でした。
稼働を止めてはいけないという「生産第一」という意識が起こしたものだと思います。
皆さんは「安全第一」で作業について下さい。
自分の身は自分で守る
何故私が工場内でヘルメットを着用しているのかをお話します。
当社でも着帽を義務付けしていますが「上司が着帽していないから」という声に憤(いきどお)りを感じました。
お客様が監査等で来訪時に着帽されていたり、排水に出入りしている業者さんも保護具ヘルメットを着用しています。
安全管理者である私が保護具を着用していないのは良くないと思った事からです。帽子は皆さんの身を守るものですから作業時は必ず着帽して下さい。
安全衛生教育では、今後HHK(ヒヤリハット活動)やKYT(危険予知トレーニング)を実施していく予定です。担当ラインの危険を排除するために、皆でチャレンジしていきましょう。
「ご安全に!」という挨拶
「安全」について意識をしっかり共有するための万能挨拶を紹介します。
「ご安全に!」
この言葉は従業員の安全啓発として挨拶言葉に提言したことから発し、多くの業界へと波及いたしました。
昼夜を問わず朝礼やミーティングの終了時、社員同士ですれ違う時、営業さんドライバーさんが車に乗る時、電話の最後に使われているところもあるそうです。
安全管理者の講習テキストの冒頭にこう記されています。
産業安全の目的は「働く人がその日仕事に就いた身体の状態のままでその日の仕事を終える」とあります。働いている途中で負傷したり、尊い命を失うことは本人にとっても家族にとっても職場の仲間にとっても大きな悲しみであり、不幸なことです。
私が入社当時に故桜井会長からこんな言葉をかけて頂いた事を思い出します。
「お前たち、家で家族が待ってるぞ!気を付けて作業しろ」
皆さんくれぐれも安全には留意をしていただき、無事に帰って奥さんやお母さんを安心させてあげて下さい。
それでは今日も一日「ご安全に!」
